プラモ作りをしていると、水転写デカールは切っても切り離せない存在になるんですが。
水転写デカール?なにそれおいしいの?
水転写デカールめんどくさい!
初期の自分がそうだったように、こういう風に考える人は多んじゃないでしょうか。
水転写式デカールを扱う記事や動画は多くありますが、散逸してる印象なので、私なりの 注意すべきところ・コツを今回共有していきます。
結論
まずは今回のポイントから、詳細は下。
デカールは水転写一択!
貼り付けには、「光沢クリア」 & 「デカーリングQuickトレイ」を使おう!
デカールとは
そもそもデカールとは
デカール (decal) は、印刷・加工工程を終えあとは転写するだけの状態になったシート。日本で一般的にシール、ステッカー、マーキング、ペイントなどと呼ばれるものも広く含まれる。日本では模型などに転写し、手書きの難しい企業ロゴや、統一規格の書体が使われる戦車や航空機などのマーキングを再現するためのものをデカールと称する場合が多い。
ウィキペディア
ざっくりいうと、ガンプラとかに付いてくるシールとかのことです。
ガンプラでいうと、2種類あります。
シール式:HGやMGで付属している、塗り分け箇所やロゴ・マーキングに使われる一般的なシール。RG付属のリアリスティックデカールもこの類。
水転写式:水を使うことで台紙から剥がして使うデカール。カトキMGやプレバン品に付属。その他、ガンダムデカールとして既存キットやシリーズ別に売られることもある。
シール式はみなさんが思い浮かべるシールの認識で間違いないです。
台紙から剥がして、そのまま貼り付けるやつですね。
シールが使える人なら、誰でも使えます。
ただ デメリットが↓
わかりますか?
どこが気になるか(デカール以外のところは勘弁w)。
ロゴとマーク以外に、それを囲うようにうっすらと台形が見えませんか?
このシール、台形状の透明なシール部に文字やマークが印字されていて、どうしても印字箇所以外が厚み分 段差が生まれてしまい、目立ってしまうんですよね。
クリアを吹いて、ならすという方法(浮き出ていない箇所をクリアでカサ増しして、表面的を均一にすることで目立たなくする)もありますが、それでうまく行った試しがないです。
というか、そんなことするのめんどくさいですよね。
シールはすごい便利な代物です。
とくにパチ組みでサクッと作りたい時、簡単に情報量(マーキング・色分け)を増やし、作品のクオリティを抜群に上げてくれます。
ただ、より良いものを作ろうと塗装などに手を出し始めると、この段差が気になってきます。
そこで使うのが水転写式デカールです。
水転写式デカールとは?
まず、こちらの画像を見てください。
中央のマーク部が水転写式デカールを使用したものです。
ご覧の通り、シール部と下地(プラモ)との境界線/段差がほぼわからないと思います。
水転写式デカールは、印字部以外の透明な部分が最小限であり、薄さもかなり薄いので、そのまま貼り付けるだけでも段差が目立たなくなります。
加えて、その薄さゆえに追従度合いも高く、局面やスジボリがある箇所でも柔軟に対応できます。
この水転写式デカール使えれば、本当に見栄えが変わります。
特にトップ画像のMGカトキウィングみたいな、デカールが多いやつは。
水転写式デカールの貼り方
で、どうやってこのデカールを貼るか?
↓の動画参照してください。(吉本プラモ部さんの奥義伝承のコーナーはプラモ好き必見です)
私が長々と書くより、わかりやすく動画で見れます。
「この動画見て」だけでは、もちろん終わりません。
以下2点、私なりの水転写式デカールのコツ・注意点です。
コツ① デカーリングQuickトレイ を使おう
よく言われることですが、便利ツールは「初心者や不器用な人の技術を、上級者に近づけるようエンハ(強化)してくれるもの」です。
塗装のエアブラシ、パーツ切り出しのアルティメットニッパー・・など、初心者でも使ってしまえば、それなりの仕上がりになるという、良い例ですね。
水転写式デカールも例外でなく、ピンセットと水で細々とした作業をするのもいいですが、この作業とても難しいんですよ!
水に付けて、デカールが浮いてどこか行ってしまったり・・・・。
薄いデカールをピンセットで傷つけてしまったり・・・。
やったことある人なら分かると思いますが、結構ストレスフルな作業です。
キュベレイアンベリールの方のでかいデカールを破った時なんて発狂しましたw。
ここで登場するのが便利ツール、デカーリングQuickトレイ
こちらも使い方や詳細は下記サイト参照ください。
この商品のポイントは3つです。
- 簡単な水分管理(スポンジが適度な水分供給・保湿を可能に)
- マルチタスク実現(保湿が可能なので、同じ部位の複数のデカールを同時処理可能)
- 最適設計のピンセット・ハサミ(最適な形状で、持ちやすさ・切りやすさ向上)
簡単な水分管理
水転写デカールは当たり前ですが、水につけて、台紙から外したものを付けていくわけですが。
この”水につけて”というところが厄介。
水分が足りないと、台紙から外れない。
水分が多いと、ふやけて破れたり、水面を漂って行方不明に。
明確に基準があるわけでもないので、感覚によるところが多く、失敗しがちなポイントです。
このツールはスポンジ部分にデカールをおいておくだけでOK。
水分が徐々に浸透するので、この部分の心配を払拭できます。
マルチタスク実現
デカールで大変なのが、コーションマークを貼っていく作業。
小さいデカールを腕や足など左右対称に貼るケースが多いため、細かな作業量が多くなりがち。
なので、左右・両面など、同じマーキングは一度に処理していきたいところ。
こういうマルチタスクを進めていくにあたり、水分管理が水転写のネックになるんですが。
水分管理が簡単なおかげで、必要なマーキングを切り出して、スポンジ部に放置。
あとは順番に貼っていくだけでよく、簡単にマルチタスクが実現可能です。
最適設計のピンセット・ハサミ
このツールには付属のピンセットとハサミが付いてます。
これが結構スグれもの。
プラモでは結構主流の先細系のピンセットと異なり、掴むところが”平たく大きい”ため、薄くて柔らかくなっているデカールをつかみやすいピンセット設計。
ハサミも刃が湾曲しており、細かく密集しているデカールシートから、必要なものを切り出しやすい設計。
これだけで快適な作業ができて、作業効率爆上げです!
正直 やってみないとピンとこないポイントですが、一度ツール無しで水転写式デカールをやってみてから、ツールを使ってみると、その凄さが実感できること請負です!
去年買ったツールの中でも、アルティメットニッパーなみの衝撃をくれた、最高のツールです!!
コスパを考えると、アルティメットニッパーを凌駕してますね。
マジでオススメなんで、是非使ってみてください!!
コツ② 表面の下準備
どんなに良いツールでも逃げられないのが「表面」の問題。
水転写式デカールは薄いがゆえに、下地の影響を受けやすいです。
買いたて・塗装したてのプラモの表面は、基本的に粗いです。
パステルシャドウやウェザリングのように、そこに顔料の粒を引っ掛けていくような作業であれば、そのままでも良いのですが。
デカールの場合、接着が甘くなったり、ちぎれたりする可能性があります。
王道はヤスリで処理ですが、手軽に表面を整えるのが、光沢クリアーの吹付けです。
光沢クリアは表面を均一にすることで、凹凸(つや消しになる箇所)を除去するもの。
この特性を利用して、凹の部分をクリアで埋めてやって、全体をならすわけです。
こうすることでデカールの貼り付け作業、特に綿棒などで圧着する作業がやりやすくなります。
付随効果として、スミ入れ作業もupします(スミの流路ととなるモールドが均一になるため)
まとめ
今回紹介した内容・動画・ツールがあれば、水転写デカールで困ることは ほぼ無くなるはず。
塗装や改造に比べると、デカールは安価で簡単に仕上がりを改善できる箇所なので
どんどんトライしてみてください!
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